“四铁”战歌(「4つの当たり前」の歌)

2020/06/22

2010年代 軍歌

中国語歌詞

“四铁”战歌
李劲 于全海:作词 王路明:曲 2018年作?
铁一般的信仰忠于党 铁一般的信念斗志强

铁一般的纪律有力量 铁一般的担当打胜仗

铁一般的话儿记心上 铁一般的士兵响当当

铁一般的五指攥成拳 铁一般的部队最荣光 最荣光!

日本語訳詞

「4つの当たり前」の歌
李勁 于全海:作詞 王路明:作曲 2018年作?
当たり前の信仰が党に忠誠を尽くし 当たり前の信念が闘志に燃える

当たり前の規律が力を発揮し 当たり前の持ち場が勝利につながる

当たり前の話を胸に刻み 当たり前の兵士こそが立派で

当たり前の手のひらが拳を握り 当たり前の部隊が最も光栄だ 光栄だ!


☆概要
比較的新しい軍歌である。タイトルに「当たり前」とあるように、この曲も「当たり前(平凡とも言う)」の中国軍歌の趣を持つ。特に技巧を凝らしたような曲には聞こえない。各「当たり前」が「党(dang)、强(qiang)、量(liang)、仗(zhang)、上(shang)、当(dang)、光(guang)」とngで韻を踏んでいるのが特徴といえば特徴か。もっとも、多くの紅歌でもこういった韻の踏み方をしているので特段変わっているということもない。

この歌の特筆すべき点は、作られた背景と歌の性質にある。

そもそも「四铁」とは「四个铁一般」の略である。この語は習近平主席が2016年に第13集団軍を視察した際に「三个自信(胡錦濤元国家主席が提唱した概念)」と共に強調なされたもので、「铁一般信仰」、「铁一般信念」、「铁一般纪律」、「铁一般担当」の4つを指す。つまり習近平主席の言葉を基にして制作された歌ということになる。それもかなり「間に合わせ」な感じで。国家主席の言葉を基にして、単調なメロディーを付けた歌といえば、文革期の「語録歌」を思い出させる。指導者の提唱した概念を歌に盛り込むというのは広く用いられる手法だが、歌詞の半分がそれというのは注目すべきポイントだろう。こうしたことからこの歌は「新語録歌」と呼んでよいのではないだろうか。語録歌についてはいずれ詳述したい。

他にも、4つと言いながら8つも盛り込んでいる、人民解放軍公式サイトで無料配布している、全くヒットしていない、CCTVで放送された際に作詞者の一人である于全海の名前が出てないなど中国感満載でたのしい曲だ。

翻訳についてだが、日本語訳はあまり良くない。原曲の雰囲気を残すために「当たり前」で通したが、「なんの変哲もない」とか「ごく一般の」というのがニュアンスとしてはより近い。

人民解放軍公式サイトへのアップロード年が2018年の為、創作年度をそれに合わせた。しかし、習近平主席の視察が2016年なので、2018年以前に作られた可能性がある。


☆動画
動画は2019年にCCTVで放送された建軍92周年スペシャルより
身長180cmの馬佳さんと190cm超えの王凱さんのイケメンコンビによる歌唱

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http://tv.81.cn/special/2018-10/12/content_9309921.htm