中国語歌詞
日本語訳詞
☆概要
中華人民共和国の国歌。もともとは映画『風雲児女』の主題歌として制作されたもの。映画の内容は抗日的な内容で、この歌も抗日を意識したもの。そのため、ここで指す「敵」というのは日本軍のことだ。
しかし、興味深いことに作詞者の田漢は日本への留学経験を持っていたし、聶耳は日本で客死している(ソ連への亡命の途上だったと言われている)し、日本滞在中にこの曲を作曲したとも言われる。中国の国歌である本曲と、日本との関わりは深いが、それが良い関わりではないのは確かだ。日本人にとっては複雑な曲である。
曲調はといえば、荘厳さを具えながらも軽快さもあわせ持ち、たしかに国歌とするにふさわしい曲である。特に冒頭の突撃ラッパのような演奏が鳴り響き、そこから力強い合唱へ…という構成は歌う者、聴く者ともに、大いに士気が上がることだろう。
中文版ウィキペディアを参照すると、作曲者は聶耳であるが、実際には簡単に主旋律を書き上げたに過ぎず、詳細な各楽器の振り分け(原文では「配器」であり、「编曲」とは異なる)を担当したのはアーロン・アヴシャロモフであるとされる。
文化大革命期には作詞者の田漢が批判されたため、党の大会や式典に於いて演奏のみで供されるか、事実上の国歌扱いを受けていた「東方紅」が歌われることになった。本曲が国歌の地位に復権するのは田漢の名誉回復を待たねばならなかった。
現在は法によって国歌と定められているし、歌唱の際の起立も義務付けられている。悪質な替え歌を公共の場で歌うことも禁止されている…が、当の中国政府自身がこの曲を1978年に大幅改作したというちょっと変わった過去を持つ。
東方紅についてはこのブログでも紹介した(https://maozhuxifensituan.blogspot.com/2020/06/blog-post_21.html)
☆動画
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