中国語歌詞
朝鮮語版歌詞
※中文版と同じように、「모주석」は現代では「공산당」と歌われる。
日本語訳詞
テピョンソの音色がよく似合う朝鮮族の紅歌。漢語タイトルの方で有名だが、原題や原詞は朝鮮語のほう。「延边人民热爱毛主席」と並び、朝鮮族の紅歌と言われれば真っ先に名が挙がる一曲である。
曲調は朝鮮民謡的とも言えるものだが、中国語歌詞のほうが疆、光、行、香……と韻を踏んでいて心地が良く聞こえるし、ちょうど「红太阳照边疆~,青山绿水披霞光~」のように、最後の一字を伸ばして歌うので、中国語の美しさを強調していると感じる。中国と朝鮮の良いところを取ったような金曲と言えるかもしれない。また、伸びやかに「エーへー」と歌い上げたあとに延辺人民の意気を示し、そしてラストで毛主席に熱い忠誠を誓うパートがたまらない。残念ながら現代では「毛主席」が「共産党」に置き換えられてしまっているが。まぁ……それでもいいんだろうけど、我々紅衛兵にとって「毛主席」という単語はあるとないとでは大違いなので大変遺憾である。
作詞の韓允浩同志は吉林生まれの中国朝鮮族だが、作曲の金鳳浩同志は朝鮮咸鏡南道生まれの朝鮮人。このコンビは上記の「延边人民热爱毛主席」も創作している。その後は特に二人で創作した歌曲はないようだが、金鳳浩同志はその後も印象的な歌曲を多数創作している。たとえば「美丽的心灵」、「金梭和银梭」などだ。どちらも80年代前後の歌曲だと記憶しているが、それまでの曲調と180度異なる叙情的な名曲で、本当はそういう曲が作りたいのにこのような毛主席バンザイソングを作らねばならなかったのか、と思いを巡らしてしまう。
歌詞中の「引水上山岗」は、直訳すれば「丘に水を引き上げる」となる。最初にこの表現を見たときは「なんでそんな事するんだ……?」と思ったが、当時の中国の流行?表現だったようで、「阿佤人民唱新歌」などに似た表現が出てくる。どうも、新中国になってからダム建設などの治水工事が盛んに行われ、今までは灌漑できなかった小高い丘なども農地として利用できたという故事からこういった表現をするらしい。また、これは個人的意見だと断っておくが、「水が上へと登っていく」という表現には「被抑圧人民が革命により主人となった」という含意があるような気がする。
朝鮮語のタイトルと歌詞は人民網朝鮮語版の記事(http://korean.people.com.cn/84967/15522151.html)を参照した。そこではタイトルが「붉은 태양 변강 비추네」であるとされているが、百度百科では「붉은 태양 변강 빛추네」となっている。朝鮮語に明るくないので、どちらが正確な表現かは分からない。いちおう人民網のほうが信頼性があるだろうな、と思ったのでそちらの表現を使用しておいた。
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