中国語歌詞
日本語訳詞
☆概要
「八一」を記念して中国人民解放軍行進曲の和訳。そもそも南昌起義当時、「人民解放軍」なる軍隊は存在せず、あるのは紅軍だった。その紅軍の一部である八路軍が「八路軍行進曲」を1939年に行進曲とした。歌は抗日戦争と解放戦争を戦い抜き、晴れて「中国人民解放軍行進曲」となったのだ。兵士とともに長い戦争を戦い抜いた老兵であり、勇壮な気持ちを奮起させつつ重苦しいメロディーでもないという傑作軍歌だ。そういった功績の前では本曲を3、4回も改名したという上層部の迷走っぷりは問題にもならない。曲調は明朗で軽妙。日本の軍歌はどちらかと言うと内に秘める闘志を燃えたぎらせる感じに聞こえるが、中国の軍歌はひたすらに外向きで、明るい。しかし、最近の解放軍はロシアの影響なのか、「軍歌に荘重さを出す」ということを覚え始めてしまった。それはそれで大変素晴らしいことだと思うけれど、やはり人民解放軍のリズム感覚はこういう歌がとても合っていると感じる。
作詞作曲の二人は「八路軍軍歌」を作ったコンビ。創作年度も同じ。公木の代表的な作品は他にも「英雄賛歌」などがある。鄭律成は朝鮮は全羅南道の人で、1945年には朝鮮へ帰り「朝鮮人民軍行進曲」という作品を創作している。
歴史あり、魅力あり、国際性ありという金曲だが、上記の通り数回改名されている。「中国人民解放軍行進曲」という名前に変えたのはもっともだけれど、その後「~軍歌」にしたり「~行進曲」に戻したりと紆余曲折の末に「行進曲」に着地したようだ。百度百科を参照すると、最後の変更は1988年。これは鄧小平が下命して本曲を「中国人民解放军军歌」と「定为」したようだ。誠に分かりづらい表現だが、おそらく当時の中国人民解放軍の四軍(陸・海・空・二砲)を代表する軍歌とした、ということだろう。
とても有名な歌曲だから、異なった時代、異なる歌手によって歌われている。どの音源も良いが、中でも音楽劇『東方紅』で歌われたバージョンは群を抜いていると感じる。速めのテンポで演奏され、力強い声が彩り、兵士たちが人間離れした体操?を繰り広げるこのバージョンがいちばん人を魅了すると思うので、ぜひ一度見ていただきたい。
☆動画
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