既にウェブ上での成績照会はチェック済みで、このサイトでも公開した。今回、紙の成績表が届いたのでそちらの方を改めて見てみようと思う。ただの成績表ならば「テメェで勝手に見てろよ」という話なのだが、どう見ればよいのかがよく分からない平均表の解説と、中国語スキルの正式な証明をするという目的があるので公開してみることにした。
成績表は「成绩报告专用袋」などという御大層な袋に入って送られてくる。ネット上での照会は試験より一ヶ月後、こちらの紙成績表は試験から2ヶ月ほど経過した頃に届く。
王滬寧同志で隠してある送付先住所以外には一切日本語が記載されていないのが面白い。 封筒だけでもなく成績表にも日本語は使われておらず、英検はたしか日本語による解説が行われていたと思うが、HSKはそういう配慮が一切なし。申し訳程度に英語でも書かれているが。
こちらが成績表。教育部中外語言交流センターの偉い人である马箭飞さんのサイン入り。
王滬寧さんの部分には受験者の顔写真が掲載されているが、経費をケチっているのか白黒写真。習主席の部分にはQRコードが記載されており、読み込めばネット上での成績紹介ができる。だがその照会サイトは試験一ヶ月後に照会したそれとはまた違うサイト……となんだかよく分からない。管理用か?
成績は前にも開示したとおり総得点205点。それは納得できるのだが、右にある百分等級というのがよく分からない。「これがないと何割取れたか計算できないだろう」と見下されてわざわざ用意されたのかもと思ったが8割が234点となっているなど対応がおかしい。ちょっと調べてみると、自分の得点が全受験者中のどのあたりにいるかを判別するためのもののようだ。
たとえば今回の私の総得点205点で一番近い百分等級は208点の60%。全受験者中の60%は208点より下の位置にいる……ということだと思う。数学を知らぬ文系の言うことだから合ってるかどうか分からぬが。 そうなると208点だと上位40%の位置にいるともいえるだろう。
その方式で見ていけば私のリスニング得点70の下には40%の受験者がいる。だから平均に達していないということになろう。低いな!ていうかみんな得点高くない?
そして読解は上位40%、作文は上位30%。こうして現実を突きつけられると意外と低くてショック。ただし、この百分等級を同じ会場の受験者で導き出したのか、日本の受験者か、世界中の受験者かが分からない。なんで百分等級の見方も含めてなんにも教えてくれないのか。
成績表の裏面には物議を醸しているCEFRとの対応表が。六級のところには「中国語のレベルがネイティブに近い」ウンヌンと書かれているが、そんなことありません。私に毛主席と共産党を語らせればネイティブに近い熱弁を聴かせられるが、日常会話なんて文字通りお話にならないレベルだ。
ちなみにHSKの6級では合格判定を行っていないが、この表を見ても分かる通り、実質的には180点で合格としている。前にも言ったが、運営側も受験者側も180点を合格としているんだから謎の「合格判定はしません」みたいなのやめればよいのでは。
以上が成績表の概要だ。ただの紙一枚なのだからあまりブログ記事には使えないかな、とも思ったが、説明を一切しないとか、日本語を意地でも使わないとかチャイナ感が溢れすぎていてたった一枚でもツッコミという名の言葉が湧いてくる。
そもそも名前からして強情だ。HSKという名前はOKだとしても、6級が最高位というのは日本人には馴染みがない。実際、友人知人連中に「HSK6級合格したよ!」といってもかえってくる反応は「へ、へぇ~六級……」というものか、もっと直截的な「6級って低すぎるだろ」というものだ。そのたびに「六級が実は最高級で、むしろ一級が一番入門クラスでございますよ」というシチ面倒くさい説明をしなければならないのが苦痛である。
さいごに一受験者として
1.成績表には日本語を併記して、かつ百分等級の見方を解説すること。
2.日本人にも6級が最高位だと分かるように名称変更を行うこと。
の2点を提議したい。がんこなあの国のことだから1は無理にしても、2は可能なはずだ。今年中にHSKの大規模な改正が行われるというから、そのときに初級、中級、高級、最高級などわかりやすくするか、思い切って点数制にするかなどだ。点数制にしてもTOEICと同じように何点からすごいのかわかりづらくなってしまうが、6級取りました~と言って小学生が頑張ったみたいな扱いをされるよりはマシであろう。
0 件のコメント:
コメントを投稿