中国語歌詞
※「斗争经验」は「战争经验」とも歌われる
日本語訳詞
☆概要
十大元帥の一人、陳毅の作詞による新四軍のテーマソング。国民党反動派による「围剿」によって紅軍は長征を余儀なくされたが、その当時の南方根拠地をすべて手放したわけではなく、いくらかの駐留部隊が残された。それが新四軍の前身となる部隊で、歌詞中に「八省健儿」
と出てくる八省(江西、福建、浙江、安徽、湖南、湖北、河南、広東)の根拠地に残った部隊のことである。一方、長征を経て延安にたどり着いたのは八路軍と呼ばれる。
八路軍の方も『八路軍軍歌』というテーマソングがあって、近日中に訳してアップロードしたいと思う。本来は八路軍のほうが主力に近い存在なのだが、南方にとどまって国民党とモメたり日本軍とやりあってた武闘派の新四軍のほうが精強そうだ。歌もそんな感じで、本曲は明るくも重厚な歌詞を持った無骨な軍歌という印象だが、『八路軍軍歌』の方はどこかのどかと言うか、間延びした感じがする。延安では毎日のように高官の間でダンスパーティーが開かれていたという。いつも踊ってる八路軍と国民党に殲滅されたりしている新四軍では、やはり新四軍のほうが「軍隊らしさ」を発揮していた気がする。
作詞に関してだが、陳毅将軍が一人でやったものでは無いようで、基となる歌詞を部隊に提出したあとに、上層部の葉挺をはじめとした高級将校らによって集団作詞されたという。それでも陳毅将軍のテイストが大幅に残っているのは確かである。歌詞中に「敌寇」という単語が出てくるが、これは中国のウェブサイトで意味を検索すると、用例として陳毅将軍の文が出てくる。彼オリジナルの単語なのだろうか。
ほかにも成語っぽい表現だがどうもオリジナルっぽい4文字が頻出したり、最後になって「抗战+建国+高举+独立自由的旗帜」というツメツメの表現を用いたりと陳毅将軍の英明なワードセンスによって訳すのがめちゃめちゃ大変だった。
古い軍歌ということもあって擬古的な訳し方をしたつもりだが、そうかと思うと急に「~しよう!」などフレンドリーな表現が出てくる微妙な訳になってしまった感がある。より良い表現があればご意見を頂戴したい。あと気づいたのだが、日本の軍歌ではあまり「殺す」と言わない。せいぜいが「ぶっ懲らせ」とか「出てくりゃ地獄へ逆落とし」程度だ。一方の中国軍歌は惜しげもなく「殺す」などと言ってしまう。原文のテイストを残すためにムリに「殺す」と訳しておいた。
また、「铁流」という表現のあとに「铁的新四军」というまさかの鉄かぶりがあったので「鋼鉄の新四軍」と変えてしまったし、全体的にかなり意訳してしまった。すみません、陳毅将軍。
☆動画
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