中国語歌詞
日本語訳詞
朝鮮語版歌詞
一日遅刻したが、朝鮮戦争休戦日記念投稿。
勇壮な雰囲気を感じられる良曲ではあるが、平凡な行進曲という感じも否めない。それを魅力的にしているのは、朝鮮戦争へ各国の驚きを伴って堂々行進してきた志願軍のテーマソングという一種、歴史的な扱われ方と、歌詞の放つ勇壮な気概ではなかろうか。遠いところからなんとなく創作したのではなく、いざ出征という作詞者が書き上げただけに血の通った歌詞になっている。朝鮮戦争には毛主席のご子息、毛岸英同志も出征して亡くなられているが、彼もこの歌を口ずさんだのかも知れない、と考えると感慨ひとしお。
百度百科を参照すると、作詞者の麻扶揺は朝鮮戦争に参戦する一部隊の政治指導員(政治委員)だったという。出征に先立ち、誓いの言葉を述べたそうだが、それがこの歌詞だった。その後、一部を改変した上で人民日報に発表した。するとその記事を見た周巍峙の創作意欲が奮い立ち、曲が付けられてこの詞はついに『中国人民志願軍軍歌』という曲になったという。
ちなみに、作曲者である周巍峙の奥さんは『農友歌』で有名な王昆。両者とも紅歌分野の芸術家という豪華カップル。
歌詞中の「打败美帝野心狼!」はなんともスゴイ表現。そんなスゴイ表現には随分苦労させられた。歌詞自体は短いからスグにでも翻訳が終わるかな、と思っていたけれども、この表現の面白さとか魅力を伝えんがために40分くらいかけてしまった。「米帝ナントカ野郎」とか「日帝〇〇ども」というような表現は共に戦った北朝鮮の十八番なので、それに倣って訳してみた。
最近の歌唱では「美国」になっているけれど、そう言い換えたとしても結局「野心狼!」と謗っているのであんまり変わらない気もする。国際的に注目が集まる場では気を使ってか、あまり歌われないような気もするが、弟分の北朝鮮が中朝の関連式典でガンガン歌うので台無し。北朝鮮としては、「血の絆」をアピールするためにもぜひ歌いたいのだろう。
こういう内外の情勢の変化で歌詞が変えられるというのは『抗日军政大学校歌』や『义勇军进行曲』などにも見られる。
朝鮮語版の歌詞は牡丹峰楽団の公演を参照して掲載した。北朝鮮の楽団は、すでに紅歌が退潮した中国よりも紅歌をうまく歌うのでなんだか悲しくなってくる。
☆動画
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