八路军军歌(八路軍軍歌)

2020/07/17

1930年代 軍歌

中国語歌詞

 八路军军歌
公木:词  郑律成:曲 1939年
铁流两万五千里 直向着一个坚定的方向!
苦斗十年锻炼成一支不可战胜的力量
一旦强虏寇边疆 慷慨悲歌上战场
首战平型关 威名天下扬
首战平型关 威名天下扬
游击战 敌后方 铲除伪政权
游击战 敌后方 坚持反扫荡
钢刀插在敌胸膛
钢刀插在敌胸膛
巍巍长白山 滔滔鸭绿江 誓复失地逐强梁
争民族独立 求人类解放
这神圣的重大责任 都担在我们双肩
※「这神圣的重大责任」は「这伟大的重大责任」とも

日本語訳詞

八路軍軍歌
公木:作詞 鄭律成:作曲 1939年
鉄流二万五千里 一途な道筋に沿って
十年の苦闘経て 鍛え上げたる無敵の軍
侵略者どもが祖国に襲来すれば 我ら意気も壮烈に出征する
天下に威名とどろかす平型関戦役の勝利
天下に威名とどろかす平型関戦役の勝利
遊撃戦 敵後方に 傀儡を一掃せん
遊撃戦 敵後方に 「掃討」に一貫して反対せん
大刀を敵に叩き込め!
大刀を敵に叩き込め!
巍巍たる長白山 滔々たる鴨緑江
我らは誓う 失地を回復し かの賊を駆逐せんことを
民族の独立を勝ち取り 人類の解放を目指す
この神聖で重い責務のかかるは我らの双肩に

☆概要

新四軍軍歌と同年に創作された歌。曲調や、長征、平型関戦役などの八路軍が経験した事柄を歌詞にしているなどの相違点はあるが、両曲とも抗日という主題で一致しているし、どちらも繰り返し部分やところどころに出てくる物騒な表現などがかなり似ている印象を受ける。「鉄流」という同じワードまで使っているし、八路軍と新四軍で「こんなの作ろっか」というような打ち合わせでもしたのだろうか。新四軍軍歌はいかにも厳めしい成語を使った高雅で古風な軍歌の趣があるが、八路軍軍歌はそれに比べるとソフトな感じで、現代的な曲なのだろう。確かに現代の中国軍歌を聴いていると八路軍軍歌テイストが受け継がれた明るめの曲が多い気がしないでもない。

作詞作曲は公木、鄭律成コンビ。確かに優秀な作詞作曲なのだろうが、新四軍軍歌の方の作詞は十大元帥の一人、あの陳毅将軍なので、どうしてもネームバリューで負けてしまいそう。しかしながらこのコンビはかの金曲、中国人民解放軍進行曲も手掛けているので実力はお墨付きと言ったところ。そもそも中国人民解放軍進行曲の原題は八路軍進行曲だ。陳毅作詞の新四軍に名コンビの八路軍という豪華っぷりは紅歌ファンならニヤニヤが止まらないはず。

二万五千里とは長征の総距離のこと。ここで言う里は華里で、1里=500m。キロにすると1万2500キロというとんでもない数字である。それをほとんどの将兵が徒歩で進み続けたのだからすごいとしか言いようがない。さすがに毛主席クラスになると馬かなんかに乗れたのかも知れないが。

「慷慨悲歌」という表現は「憤り悲しむ」という意味で、日本語でも使われる。しかしこういった勇壮な軍歌には「意気壮烈」とか「義憤にかられて」というような外向きのニュアンスが良いかな、と感じたのでそのようにした。

平型関戦役は八路軍が日本軍輜重部隊を急襲して大勝したとされる戦いのこと。中国側はガンガン宣伝しているが、日本側は太原戦役の一戦闘くらいにしか認識していないので、天下に威名をとどろかしたかは分からない。

「钢刀」はおそらく「大刀隊」を意識した言葉だと思ったので、「大刀」と訳した。ちなみに、本来の大刀は関羽が持っているような長柄武器で、香港映画とかで悪役が振り回す刀状のアレは柳葉刀というらしい。でも当の中国人が刀状のアレのことを「大刀」って言っちゃってるのでもうよくわからない。


☆動画